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安土城の宮大工

映画「火天の城」を観てきた。
この映画は織田信長の命により
尾張出身の番匠(宮大工)岡部又右衛門の
「安土城」普請・築城の物語だ。

http://www.youtube.com/watch?v=afRVASmDKMk

「安土山に天を突く天下一の天守をつくれ」
さらに、城は従来の木ではなく、石造り。
天守は五層七階、南蛮風にしろと言う。
流石に天守だけは木造となるが、
織田信長の無理難題を
又右衛門の大工魂は受けて立つ。

岡部又右衛門は熱田神社の宮大工(番匠)とも
武士とも言われる家柄で
優れた技術があれば階級・地位に関係なく
使う織田信長の実力主義が育てた
尾張出身の専属大工だった。

安土城は望楼型地上6階地下1階の山城で
信長の天下統一「天下布武」を象徴する
城郭として建てられた。
「穴太衆」(あのうしゅう)と言われる石垣職人が
石垣普請に携わったが、この映画にも
その石工頭の戸波清兵衛が
又右衛門の良き理解者として登場する。

宮大工が主役の映画と言うことで
法隆寺最後の宮大工
西岡常一棟梁の大ファンの自分としては
見逃すわけにはいかない映画だった。

建築に関する又右衛門に言わせる台詞で

「樹齢千年のヒノキで建てられた建物は
その後も千年立ち続ける」

「木の生えていた方角に合わせて木組みせよ」

「木組みは心組み」

西岡棟梁が伝えた有名な
言葉そのままの台詞で
何だかとても嬉しかった。
しかも
西岡さんの弟子、
小川三夫さんの鵤工舎が
エンドロールにあったのが嬉しい
たぶん最初の見事なカンナがけの場面や
中間で見せる槍鉋で削る場面を
協力しているのだろう。

城の設計図争い( コンペティション)や
城の心柱にする檜を捜しに
木曽上松に出向き
木曽檜の匠、緒方直人演じる
大庄屋甚兵衛と出会い
樹齢二千年の檜をみつけ、
同じ匠としての心を通じ合うところなど
なかなか良い場面が多くあったのだが
残念なことに
男女の恋愛や信長刺客など
必要とは思えないエピソードが
作品の質を落としてしまっている。
その為
期待した割には・・・の出来
68点くらいかなσ(^^;;
純粋な宮大工だけのお話になっていれば
88点はあげられるのに。

映画には又右衛門のその後が無かったが
岡部又右衛門は本能寺の変で
信長とその家臣80名、息子の以俊と共に
討ち死にした。
だが、工匠の血は孫の宗光に受け継がれ
秀吉による京都大仏殿造営に尽くし、
家康の名古屋城築城で大匠司となる。

参考 
信長と散った棟梁・岡部又右衛門(1)
http://www.taisei.co.jp/1173186226813.html
信長と散った棟梁・岡部又右衛門(2)
http://www.taisei.co.jp/1173225440105.html
信長と散った棟梁・岡部又右衛門(3)
http://www.taisei.co.jp/1173225440139.html

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